普通恋愛結婚
「杏里ちゃんって、裕が好きなん?」

爽やかな笑顔で質問する翔くんに慌てる。

「ちゃ…ちゃうよっ」

「えっ?ほんまに?好きなんかと思ったわ。」

「好きちゃうよっ」

翔くんに、あんなやつが好きなんやと思われてたんや…、ガッカリやわあ(笑)

「えらい仲ええけどな、見とっておもうもん。」

「ずっと一緒におったから好きとか、そういう気持ちはないと思うねん。」

「へぇー…」

言っとること間違えてへん。ずっと一緒におるから家族みたいなもん。

小さいときに裕が好きとか思わんかったから、よくある幼なじみの恋愛にはならへん。

「好きやないんやったら、亮也と付き合ったってや♪」

「えっ…」

ニコッと笑う翔くんを見てキュンキュンしてしまう。

この笑顔で、たくさんの女の子達をおとしてきたんやなあと思う。

「なあなあ、亮也もええヤツやで。ほんまわ。」

「ん…うん」

「俺、実は亮也と幼なじみやねん。」

「えっ…!」

仲いいとは思ってたけど、幼なじみやとは知らんかった…。

「あいつ、いっつも俺に杏里ちゃんのこと聞いてくるんよ。」

「そ…そうなんや…」

「あいつ本気やで?あんなチャカして告白しとるけど。」

「ん…なんで亮也は、うちにあんなことしてくるんやろ…」

< 7 / 20 >

この作品をシェア

pagetop