キミだけ、*
「 …… 」
あたし達は、
少しのあいだ
しん、と静まり返る。
「 …!それだ! 」
愛理は、大きく
目を見開いて
飛び跳ねながらそう言う。
「 それいいかもね 」
あたしも、負けじと
にっこり微笑んで、
理紗ちゃんに言う。
理紗ちゃんは、
あたし達にこそこそと、
他の女子に
聞こえないように、
囁くようにして言う。
「 実はあたし、
桜ヶ丘にある、
MIRAI専門店街の
中の、DAINYAN
にある、可愛い洋服店
知ってるんだあ 」
その喋り方は、
どこか自慢げだった。