本当の





☆大夏★

『ピ、ピピピピ』

目覚ましを止めベッドから降りる。

いつもは後30分寝るが、今日は入学式のため早めに起きた。

(初日から遅刻はまずい)

寝癖を直して制服を着る。

バイクに乗って、いざ出発!

俺の家は学校まで少し距離がある。

バイク登校が許可されてなかったらもっと早く起きなくてはならなかった。

少しとばしていると、同じ1年だろう。

女子が工場現場の前でおっさんと話している。

なにやら女子の方は焦っているようだ。

近くまで近寄って話の内容を盗み聞きしてみると

『どうしてもここを通らなきゃいけないんです!』

まさか遅刻しそうなやつがいたとは。

一様乗せてくか。

『お前1年だろ。遅刻するから乗れ。』

ちょっと口悪かったか?

女子は焦ってるようだ。

『え!でも悪いし。』

あー、もう!!

『早くしろ。俺まで遅れるだろ。』

女子はしぶしぶバイクに乗った。

『とばすからちゃんと掴まれ。』

すると、ブレザーの裾を掴んできた。

(絶対振り落とされるだろ。)

俺は女子の手を握り腰に手を回させた。

赤くなってるし。

こっちまで恥ずかしくなってきたので、超スピードを出して学校に向かった。

学校まで3分で着いた。

『ほら。ついたぞ。』

俺が無愛想に言うと、

『あ、ありがとう。』

顔を赤くしながら言ってきた。

この女子はかなり可愛い。男子にも人気がありそうな子だ。

俺まで赤くなりそうになったから足早に駐輪場へバイクをとめに行った。

女子はクラス発表を見に行ったらしい。

俺も見に行かないとな。

俺も女子に続いて掲示板の場所に歩いて行った。
< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop