藍色の城
『あのね、いくらあの村上莉緒でも
ショックは受けるんだからね。』
『はい…。すみません。』
『まぁ、散々今までズタズタに
されてきましたけどね!』
少し皮肉っぽく言い放った途端、
ボクは歩くのを止めた。
それに気付いた村上は振り返り
ボクを見る。
そう…だよな。
ボクは散々村上を振り回して
何ひとつ返せてなくて、
まだボクのそばに居てくれて
いるのに…。
ボクは……何様なんだよ。
『ちょ、ちょっと昊…?冗談だよ。
気にしてないって!』
そうやっておどけて、ボクの言う
お決まりの言葉を避けてるのも…
気付いてるんだ。
ボクは、言わないといけない。
例え自分が傷付いても。
もう、心は決まってる。