藍色の城
『ホントに…?信じて、いいの…?』
『ああ。ていうか、ボクから離れるな
よ。頼むから。』
ゆっくり顔を近付けていく。
その寸前で。
『あ!待って!』
今度は何なんだよ一体…。
『こんな道端で、誰かに見られたら
どーすんのよ!』
キョロキョロ辺りを見渡して、
『誰もいないじゃん…』と言うと
『でも…』ってソワソワしてる。
ムードもへったくれもないけど、
キスしたい気持ちは抑えられない。
目の前の村上が可愛すぎて…。
『村上…?』
ゆっくり顔をあげた瞬間。
ボクの唇は村上の唇と重なった。
ビクッと身体が固くなる村上の肩を
優しく抱いて、止まらないボクは
深いキスをしてしまう。