藍色の城
ベットを背もたれに、
いつものように髪を撫でる。
パッツン前髪が可愛い。
ジーッと見つめたら
莉緒はぶっ倒れちゃうかな。
今にも心臓の音が聞こえて
きそうだ。
『莉緒…。』
ギュッと抱きしめる。
頬にキスして
こっちを向かせたら
ボクの勝ち。なんてね。
重なる唇。
またビクッとする肩を
抱き寄せて莉緒を感じる。
『莉緒…もしかして初めて?』
俯いた莉緒は口を尖らせて
真っ赤なまま言った。
『だって…最初は昊とって…決めて
たもん。』
この時ほど、嬉しかったことはないよ。
本気で大事にしたいと思った。
他のヤツには指一本触れさせない。
ボクだけの莉緒だから。
『優しくするから。』
再び唇は重なった。