藍色の城
『咲妃のためならあれくらい
平気だよ。』
『いや、全然私のためになって
ないんだけど!?』
何だか笑けてきた。
『でも言ったことは本気だから。
すげー傷付けた分、絶対に幸せに
するから。もう一度、信じてくれ
ないか…?』
『え…?』
『本当に、あんなことしてごめん。
もう二度としない。だから………
これからもずっとそばに居て下さい!!』
『……………。』
土下座しながら陽は言う。
びっくりして言葉が出なかった。
泣きながら私を失いたくないと
懇願する陽を、
どうして私はまた…………
いつも自信に満ちていた顔が、
今はまるで捨て犬のような眼差しに
変わってる。
そうさせてしまったのは
私なの……!?