藍色の城



矛盾だらけのこの気持ちを、
誰が理解してくれるだろうか……!?
説明すら出来ない。
曖昧な境界線の上を
行ったり来たりしている。



その数日後に
陽から正式にプロポーズを受けた。



正直躊躇った。
すぐに答えなんて出せない。
こんな状態のまま、
私は決断が出来なかった。



『少し…待ってほしい。』



陽はゆっくり頷いて承諾してくれた。



『急かしてごめん。俺の気持ちを
知っててほしかったんだ。咲妃が
俺をちゃんと信頼してくれる日ま
で待つつもりだよ。』



胸がチクリと痛んだ。
優しすぎる言葉や態度が
益々私の神経を麻痺させる。



一度の過ちを
必死になって繋ぎ止めて
何もかも最優先に考えて
精一杯、誠意を示してくれる。



なのに私は……!?



募る想いに押し潰されそうだよ……



心が言うことをきかないよ……












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