藍色の城
少しだけ微笑んで
『ボクとのことは忘れてくれていい』
と言う。
『徐々に忘れて…ボクたちはいずれ
義姉弟になる。そうだろ…?』
ねぇ、本気で言ってるの…!?
『兄貴…ちゃんと咲妃さんのこと想っ
てるよ。今度こそは信じてあげて。』
嫌だよ……もう終わりなの……!?
『寒いから……気をつけて。』
そう言い残し、キミは去っていく。
『コウくん…』と呼んでも
振り返ることはない。
ねぇ、ウソだよね…!?
やっぱりこんな運命だったの…!?
私……無理だよ……
キミが掴んだ手首がまだ温かいんだよ
忘れられてないのは私……
その真っすぐすぎるキミの瞳に
溺れていたのは私だ……
逢いたいよ……
戻って来てよ……
ひとりは寂しいよ……