藍色の城
夜明け前。
時間の許す限り私たちは
求め合った。
キミの温もりを身体中に
刻んでほしかった。
まだ外は暗い朝方に
キミは帰っていく。
帰したくないのに。
優しくハグされて、
唇を重ねた。
またこの温もりに
しばらく逢えない…。
『コウくん……好きだよ。』
やっと伝えられた。
返事、したからね。
何度も何度も惜しむように
口づけを交わしたよね。
離れたくなくて、
一分でも長く一緒に居たくて。
密かに始まった私たちの関係。
陽の来ない日にはキミと落ち合い
身体を重ねた。
ダメな私を全て包み込んでくれる
温かさが心地よかった。
もちろん、陽とも続いてる。
何の問題もなく、恋人同士として。
当然、逢った日の夜は
身体を重ね、同じ朝を迎えてる。