藍色の城



自分自身、何をどうしたいのか
判断さえつかなかった。
悪いことをしているのはわかってる。
でも、どちらかを選ぶことは
出来ずにいる。



二人に対して罪悪感はあるのに
何ひとつ行動に移せない。
二人とも、失えない。



最低な私……。



でもこのままじゃいつかは
壊れてしまう。
いい結果なんて生まれない。



またしても実家に行くことに
なった時も、仕方がないと
キミは言ってくれたね。
陽にバレたら、ボクたちは
終わりだと──。



ゴメンナサイ。
私はいっぱいキミを傷付けている。
はっきりしないから……。



約束なんだ。
口が裂けても誰にも言わない。
二人だけの秘密。



キミと交わす約束は
一体いつまで守らなければ
ならないのだろう。
そうさせてるのは紛れもなく
私自身で……。



身体を重ねるたびに
私たちの秘密は上乗りされていく。
固く身動き出来ないほどに。









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