藍色の城
【契れた鎖】
私たちは、
この関係をどれほど
続けただろうか。
寒い季節を越えて
またあの蒸し暑い夏が来る。
キミと出逢った季節。
その真っすぐな瞳に捕らわれた
あの夏の午後。
あの日に動き始めた秒針は
ゆっくり私たちの間で
時を刻んでる。
残酷なほどに形を変えて──。
キミに逢えない日々が続いた。
理由はただ1つ。
毎日のように、
陽が私の部屋を出入りする
ようになったから。
半同棲生活を余儀なくされて、
「結婚」という二文字が
二人の間でちらついている。
徐々に増え始める陽の荷物。
毎晩私に痕を残して果てていく。
心のない生活。