ラブファクトリー


自分の手を見つめてみる。


体は大きくなったけど、気持ちなんてあの頃と何も変わっちゃいない。


仕事もできるし、お酒も飲めるし、煙草も吸えるけど、大人になったつもりなんて一切なかった。


むしろ、こんな大人でいいのかと。

過ぎたのは時間だけで、あの頃自分が考えていた未来とは、程遠いものになっている気がする。



幼い自分からの手紙と、思い出のチョロQに胸が詰まるような懐かしさを感じた。

封筒に書かれへた下手くそな字は、やっぱり今もたいして変わってない気がした。


空き缶の中に残ったのは、彼女のピンク色の封筒。


と、何故か白い封筒が一枚、重なるようにそこに残っていた。


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