君が奏でるメロディ ~貴方の瞳に映るもの~
瞬夜は私の前に座り、宿題を取り出した。
『なぁ、ワーク写さして?』
「はぁ?」
写さしてって…
瞬夜は私の数学ワークを指さしている。
まぁいいか。
「字汚くて良かったらどうぞ?」
数学ワークを瞬夜に差し出すと『サンキュー』って言って移し始めた。
こいつ意外と字、綺麗なんだ。
いつも何考えているかわかんないし…
本当不思議。
中学までは荒れてたかしらないけど、今はちょっぴり冷静かな?
「ねぇ、瞬夜ってバカ?」
普通賢かったら移さないでしょう?
もしかして悠緋と堂々とか?
そうだったら笑えるし。
『お前、一番俺が言われたくない言葉をズバッと』
「?」
ということは…『俺バカだし』
「えっ?」