常冬の青春に恋をした!?
「・・・・とりあえず、どうぞ」

「あ、ども」
 
ぎこちなく促されて、指示された通りに動く。
 

手を洗って茶の間に移動すると、

俺にはあまり馴染みのない匂いがした。


――畳だ。


俺の家はフローリングで、

畳は体育の授業以外触れる機会もないから

何となく新鮮だ。


部屋の中央に置かれたちゃぶ台の上に、

碧葉が買ってきたものと

救急箱がぽつんと置かれていた。


――はて、大樹はどこに行ったんだろう?


首を傾げていると、ポーンという音が聞こえた。


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