常冬の青春に恋をした!?
「上手いなー」
 
思わず声をかけると、

ハッとした様子で大樹が振り向き、

ばつが悪そうに俯いた。

「・・・・すいません」

「へ?なんで謝んの?」

「いや・・・・お客さん放ってこんな事を

していたのがバレたら、

碧葉の雷が落ちるから・・・・」
 

さっきのやりとりを見る限り、

弟君は碧葉に絶対服従しているらしい。
 

妙に納得してしまうが、

俺はあえて明るい声を出した。

「別に放っておかれても構わないけどな。

俺も暇さえあればリフティングしてるし」

 
実際、学校でも家に帰っても

ずっとボールを蹴っている。


俺の妹は

「ボールの蹴りすぎ・ヘディングのしすぎ

のせいで馬鹿になったんだ」

と言ってくるけどな。
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