常冬の青春に恋をした!?
「そうだ。そしてもう一つは・・・・」

――トン。

いつの間にか隣に来ていた碧葉が、

俺の右手の甲を人差し指で触れた。

「お前、あの時私が声をかけていなければ

奴を殴っていただろう?」

口調は疑問形だけど、

声には確信が込められている。

「いや・・・・ついカッとなって」

「それで殴っていれば、

お前も奴と同類に堕ちていたぞ」

碧葉の言葉は正しい。

もしあの時殴り返していたら、

理性の吹っ飛んだ酔っぱらいの事だ。

きっと周りも巻き込んで、

祭りどころじゃなくなっていただろうな。
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