常冬の青春に恋をした!?
電気がつけられて

明るい玄関から一歩出ると、

気長な夏の太陽もさすがに姿を消して

月が昇りかけている。

「わー、暗れ~」

「今も明るかったらおかしいだろう」

「でもどっかの国じゃ一日

太陽が沈まないところがあんだろ?」

「北極圏の白夜のことか」

「それでした」


そんなことを言いながら門の外に出る。

「んじゃ、今日はごちそうさまでした」

「お粗末さまでした」

律義に挨拶を返す碧葉。




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