常冬の青春に恋をした!?
「あ、あそこ、まるっと席空いてるじゃん!」
突然そう言いながら修輔が駆け出した。
階段を駆け下り、空いている席に座り込むと、
こちらに向かって手を振っている。
「前の方が空いてたんだ。やったな柚芽っち。
近くでイルカが見れるぞ」
「いるかさん!やったー」
柚芽っちと両手を合わせ、
修輔が確保した席に向かおうとする。
「だがあの席は・・・・」
「?碧葉、どうかしたのか?」
険しい顔で席を見つめる碧葉に声をかけると、
何とも言えない表情を返された。
一体なんでしょうか?
「・・・・・まぁいいか」
そのままさっさと階段を下りていく。
何がいいんだろう?
だがあまりしつこく聞きすぎると
碧葉の逆鱗に触れてしまう。
それだけは避けねば。