常冬の青春に恋をした!?
「なぜ貴様がここにいる!どうして、
またノコノコ姿を現した!」
突然の出来事に、
俺はポカンと口を開けることしか
できなかった。
穂乃佳さんを睨む碧葉からは、
相手への嫌悪が溢れている。
それを受けた穂乃佳さんは
スッと視線を逸らした。
「・・・・ごめんなさい。
駅に向かう途中で、
たまたま碧葉の姿が見えたから・・・・
つい声をかけちゃったの」
「私は会いたくなかった。
さっさと駅にでもどこへでも
行ってしまえ」
「おい碧葉、どうしたんだよ。
らしくないぞ」
碧葉は口を開けばきつい
言葉ばかり言うけど、
こんなあからさまに
相手を否定するような
言葉は言わなかったはずだ。
落ち着かせようと碧葉の肩を掴むと、
肩がひどく強張っていた。
まるで、
そうやって何かを
押さえ付けてるように。
「それ・・・・ペンダント、
まだ着けてるんだね」
「っ!」
止める間もなかった。