常冬の青春に恋をした!?
『陽太か?』
「あ、ああ。俺だけど、どうしたんだ?」
『それが、柚芽が・・・・』
柚芽っち?何故に?
「え?碧葉、柚芽っちがどうかした?」
『・・・・居なくなった』
「・・・・はい?」
『夕飯の仕度をして、
少し目を離したら、
外に出たらしくて・・・・』
言葉が詰まったような沈黙の後、
グズッという音が聞こえた。
『居なくなっちゃった・・・・・
どうしよう、陽太・・・・ッ』
碧葉の涙声に、逆に頭が冷静になる。
「落ち着け碧葉。
今日、姫華さん達は?」
『姫華はバイトで・・・・
大樹はサッカーの合宿に』
「じゃあ姫華さんに連絡入れて、
俺今からそっち行くから」
『わ、分かった』
電話を切ると、
必要な物を持って部屋から飛び出す。