常冬の青春に恋をした!?
「こーくん、ひめちゃんとはんぶんこ。
こーくんにごはんあげて、
なむなむするの、ゆめのおしごと」
遠山家に向かいながら
しきりに首を傾げていると、
抱っこした柚芽っちが教えてくれた。
でもなんだろうか。この謎が増えた感は。
「柚芽!」
考え込んでいた俺に、
その声は気付け薬よりもよく効いた。
見ればいつの間にか、
遠山家の門の近くまで来ていたらしい。
玄関からの明かりを受けて
ボンヤリと明るくなっているそこに、
碧葉が居た。