常冬の青春に恋をした!?
「それじゃ、
助けてくれた人の命を無駄にする」
そう答えると、
姫華さんは小さく微笑んだ。
「そうね。でもその時の穂乃佳、
ちょっと自暴自棄になっちゃっててさ。
周りに慰めの言葉をかけられるたびに
「やっぱり自分が・・・・」ていう
ループにはまっちゃってて。
もー完全逆効果だったわけよ」
「あー・・・・」
負の連鎖にはまっちゃたわけか。
でもそっか。あの時、
碧葉が言ったのは
そういう意味があったのか。
――どうせお前も、話を聞いたら
そいつのせいじゃないというんだ。
あれは俺が嫌いな相手の肩を持つ、
っていう意味じゃなくて、
その言葉で穂乃佳さんを
傷付けるっていう意味だったわけか。
しんみりとした気持ちで考え込んでいると、
姫華さんがポツリと呟く。
「まあ、碧葉がキレて喝入れしてからは
立ち直ったんだけどね、穂乃佳」
「は?」
今、凄く不吉な言葉が聞こえたような。