常冬の青春に恋をした!?
「・・・・キレた?」
「うん。碧葉がね」
「・・・・・・傷心している兄の恋人に?」
「正確には婚約者にね」
・・・・碧葉、昔からそんなキャラだったのか?
思わず遠い目をすると、
姫華さんはフッとため息を吐いた。
「あの頃の碧葉はさ、
誰かの後ろにいないと
落ち着かない様な子で、
私たちはもちろん、
穂乃佳にも凄く懐いて、
洸樹との婚約にも一番喜んでさ。
でも――いや、だからこそ、
洸樹が死んだ時の穂乃佳の気持ちに
気付いたのね」