常冬の青春に恋をした!?
「ごめん、氷枕包むタオルかなんかある?」
「タンスの一番上にタオルがある」
そう言われてタンスの取っ手に手を伸ばす。
とりあえず一番上に置かれていた
タオルを取り出すが、
「あれ?」
どこかで見たようなタオルだ。
でもクリーム色のタオルなんて
家にはなかったと思うけど・・・・
そう思いながら氷枕を包むと、
タオルに付いている絵が見えた。
白イルカの刺繍だ。
ってことはこれ・・・・
「碧葉、このタオルって
オレにくれたタオルの色違い?」
振り返りつつ尋ねると・・・・うわぁ、
もの凄く嫌そうな顔。
「別にデートの時は
お揃いの物を買うものだと
綾香に言われたからではないぞ。
それは・・・・そう、2つで幾らの
特売品だったんだ」
あ~、綾香が焚きつけてたんだ。
ついでにさっきの嫌そうな顔は照れ隠しね。
「そうですか・・・・とりあえずこれ、氷枕」
頭を上げてもらっている内に、
素早く氷枕を下に入れる。
これでミッションは終了したけど・・・・