常冬の青春に恋をした!?

半端無い怒りのオーラを背負って

こちらを睨む碧葉に選手はもちろん、

コーチでさえびびっていた。

何せ今の碧葉はたった今人を殺しましたって

言わんばかりの殺気までビンビンに

迸っていたからな・・・・
 
そんな恐れおののくコーチに向かって、

碧葉は一言。

「しばらくその役立たずを借りたいのだが」
 
地獄の底から響く声って、

絶対今の碧葉のことを言うんだ。
 
あんな状態の碧葉に近付いたら、

ぜってー(精神的に)殺される。助けてコーチ!
 
そう思って縋るような視線を向けたが、

当の本人は・・・・

「どうぞどうぞ!煮るなり焼くなり

お好きにして下さい!!」
 

・・・・碧葉様の伝説は、

こうして着々と増えていくのだった。
 

とりあえず着替えだけは許してもらって、

俺は足早に控え室に逃げた。

< 305 / 313 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop