常冬の青春に恋をした!?
頭の上に重石を乗せたような

俺を見かねてか、

月城が手を叩いて碧葉を促した。

「ま、とりあえず帰るんでしょ?

昇降口まで一緒に行くから。

ここに突っ立ってたら

他の人の邪魔になるわよ」

「む、確かにそうだな」

そう言って、碧葉はきびきびと歩き出す。

その後ろに重石を乗せたままの俺が、

さらにその後ろに月城が続く。

──端から見たらどうなんだろうな。

この行列・・・・

そんなことを考えながら、

俺は目の前の

小さくて大きな背中を見つめた。

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