常冬の青春に恋をした!?
ふと、私のことを好きだと言ってきた

奇特な男の事を思い出す。

あいつはいくら突き放したようなことを

言ってもへらへらと笑っている。

普段だったら、

一度口をきけば逃げるように姿を消すのに、

あいつは何事もなかったかのように

また現れる。

そればかりか、

また明日と必ず次の約束をしていく。

それを言う時の顔は、あいつの名前のように

太陽の光を連想させた。


その様子が苛立だしくもあり、

妙に不思議に思う。


――あの男は、一体どういうつもりで

私に好きだと言ったのだろう?

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