BE MY ANGEL
博士は例え人間でもマッチポイント(合致点)が100%なら交配出来るのではないかと考えた。


各ヒューマノイドのデータと未来から遡った人間のデータを照らし合わせていく。


そうした作業を数日間続けるうちに2000年代に動きがあった。


マッチポイント100%。


日本人。名前は有賀英王。性別は男。


それとマッチするのは、オレ達の中で最後に生まれたトーリだった。


オレ達が17歳になる頃、博士はこのことをヒューマノイドみんなに伝えた。


「・・・ということでトーリ、お前は2000年代に飛び、英王と交配し子供を作って欲しい。もしお前が嫌ならば精子だけ手に入れてきても構わない」


「承知しました」


その時トーリは初めて泣いた。


それは存在理由を見つけられた嬉し涙だったー。
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