BE MY ANGEL
「ところで何でそんな重要なこと私に話してくれたの?」


「そうだ。秘密を知った人間は始末しないとな・・・」


「えっ!」


驚いた私はソファの上で後退った。


「冗談だ。お前はトーリのことを疑っていたから話しただけで、オレとトーリがここを去った後、オレ達に関する全ての記憶は消されることになっている」


「そっか・・・」


私はホッとしたものの、美姫がもうすぐいなくなってしまうと思うと寂しかった。


「それはヒデオも同じだ。お前もヒデオもどーせ記憶を消されるんだから、早くトーリのことは忘れろ。オレは生まれた時からあいつと一緒にいる。これからもだ。だからあいつにはオレを見てもらいたい」


最後はタイリンの希望だった。


「ねぇ、何でファミレスで食事した時あんまり嬉しそうじゃなかったの?」


「ファミレスってレストランのことか?多分、トーリは未来では肉とかご馳走が食べれないからオレが喜ぶと思って沢山食べさせてくれたんだろう。でもオレは、トーリが作ってくれた塩むすびの方が美味しかったよ」
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