BE MY ANGEL
翌週の火曜日も二人はイングリッシュガーデンで会っていた。


この頃には毎日メールもやり取りするようになっていた。


美姫は喫茶店で英王に話を聞いて分かってはいたものの、寂しさを感じていた。


もし、もしも英王と付き合えたとしても、来年には彼はアメリカに行ってしまう。


「美姫ちゃんは、」


「えっ」


考えごとをしていたから反応が遅れた。


「夢とかある?」


「夢?」


経済学部の卒業生は一般企業に就職するか、最近はSEになる人も多かった。


でも、自分は“お嫁さん”になることしか思い浮かばない。


私は自分でも慎重で建設的な性格だと思う。


なのに何で全然他の夢が浮かばないんだろうー?
< 40 / 254 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop