††コトノハジメハ††
葬儀
今日は…。

彼がある病気で亡くなって、御通夜の最中でした。


そこに、お焼香を済ませた。由美子がわたしの前に来て…。

「この度は御愁傷様です。気を落とさず彼の分も生きてくださいね。」

通り一辺の挨拶をして帰って行った。


由美子とは一年ぶりに顔を合わせる。
わたしより泣いていたんだろうと思うぐらいに、由美子の目は充血して瞼は腫れ上がり、あの可愛いらしい彼女は微塵も感じられなかった。



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