ディア・ロマンス
ガックシといった様子で肩を落とす友人×2。不安げな視線を向けられっぱなしの私はそれを払拭するように視線を逸らした。
なんて無愛想なんだろうとは思うけど、直す気はないし2人共それが癖と似たようなものだと分かってくれているから気にしないのだ。
「まあ、加島くんがどんな人かはまた今度でいいや。」
そう呟いた詩織は、次の瞬間何の話をしたんだなど私を質問責めにし始める。
―――――この時、加島暁という男に興味を示す自分がいるような気がしたけど。
目を瞑ってそのオカシイ感情は無視することにした。だって、怖かったから…
気付いた瞬間
私の何かが変わるんじゃないか
なんてね。