ディア・ロマンス
romance2
詩織に昨日の絡まれてからのことを事細かに説明してようやく質問地獄から解放された。
どうやら、私が知らないだけで加島くんとやらは有名人らしい。
教室へ入ってから気付いたこと。私の席の隣は進級した時から空いているということ、つまりは。
私の席の隣に座るのは、他でもない加島くんなのだ。
「玲ー。」
「……は?」
席に着くなり、先に座っていた加島くんはそれが当然という顔をして私の名前を呼び捨てにする。
勿論、露骨に怪訝な顔と声でそれを伝えようと試みたが効果無し。
「隣の席なんだな。」
「…そうみたいですね。」