ディア・ロマンス
「掃除戻ったよー。」
と。
ここで救世主第2号が遅めの登場。軽やかな来客を知らせるメロディーを奏でながら店内に気怠げに入ってきたのは三笠さん。
同じくレジに入って私の隣に並んだ三笠さんは、にっこりと微笑むと。
「お客さん、さっさと金払ってください。」
「(さすが22歳…!)」
変に関心する私にチラッと視線を向けた三笠さんはウインクをしてきた。それは、ちょっといただけないと思ったのは内緒だ。
自分たちより身長も年齢も上の三笠さんを前にし、ついでに眼光鋭く見下ろす救世主第1号に挟まれてはさすがに男達は顔を真っ青にさせて小さくなってしまった。
「チッ!」
そして。そんな捨て台詞ならぬ捨て舌打ちを残して男達は足早に店内を後にした。