空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜
一本の『木』は、『森』に
何百、何千と言う、虚ろな灰色の姿が
青い空を背景に浮いて
白い雲の透き間に、枝を拡げて行く
花は、まだ咲いていない
かなり、不可思議な光景
ア然としてしまったからなのか
ボクも少し、クラクラとして来て…
「 ――… !!
ユウくん!アイちゃん!!
二人は、平気なのか?! 」
「 …俺は何ともないよ 」
「 よ… よかった……
――――… アイ…ちゃん? 」
「 …アイ…? 」
アイちゃんの顔
青白く、汗をかいて ―――
辛そうに、歪めたマユ
苦しげな呼吸を繰り返し
ユウくんの腕に、しがみついてる
「 … ユウ…く ヘンだよ…
苦しいよ 助けて… 」
「 ―――― アイ!!!!! 」