空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜





駅長さんは三宅さんから
そのカルテみたいな物を
少し、難しい顔で受け取る

そしてしばらくしてから
口をポカンと開いて
三宅さんの顔を見つめた



「 …… これは!! 」



「 そうです

僕らが子供の頃にも
貸し本屋で一番人気だった
鮎杉奏子の『フクロウは眠らない』

片田舎の少年少女たちが
秘密基地でロボットを見つけ
悪の組織"H"と戦うジュブナイル

――… それがそのまま
全文、打ち込まれていた 」







それ、ボクも知ってる ―――








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