空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜



「 …… あっま…
冷えてなかったらムリ、これ 」




「 あははは

でも、口の端の泡を手で拭う仕草
かなり" オトナ "だよ? 」





「 ……… 」




ユウくんは、一気にそれを飲み干し
畳の床に、バタリと倒れた



胸に手を当て、笑ってる





「 水ちょうだい 余計にノド渇いた 」





「 うん!
エジプト産の水持って来るよ 」







茶色に、少しクセのある
長い前髪の隙間から笑う
ハッキリとした、狼みたいな目





やっぱりユウくんは
群を抜いてカッコイイ子だなあと

その横顔を見つめながら、ボクは思う








――― ボクが今

"なりわい"としているのは
いろいろな映像を撮る事だ








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