空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜
ユウくんと知り合ったのも
彼のバンドのプロモを撮ったのがキッカケ
お互い年は、かなり離れてるけど
彼もかなりマイペースな人で
ボクもそんな感じだから
あまり話さなくても、変に気が合った
「 でもさ 」
「 うん? はい、お水どうぞ 」
「 … 今日来る女の子って
元々、ハザマさんに
ファンレター書いて来てたんだろ?
"ハザマ監督の撮る世界が好きです"って 」
「 うん ――― でもね
何となくボク、判ってしまったんだ
もちろん、ボクの撮る映像も
気に入ってくれてるんだろうけど
… 手紙の端々に
ユウくんのバンド
大好きなのは
ヴォーカルの、ユウくんなんだって
ちりばめられているのが
―― だから
今日は忙しい中来てくれて、
本当にありがとう 」
「 … ハザマさん 」
「 うん 」
「 ――… その子は、死ぬの? 」