空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜
バイクについてるデッキからは
ギターを掻き鳴らす響き
ユウくんの歌声
ドラム、ベース、エンジンの振動
湿気を含んだ風が、あごの下と
ひじの辺りで シュウシュウと鳴る
線路下の川べり
のびきった夏草
サイクリングコース
もう少し行くと、隣町との境目
かなり低めの 鉄橋が見えるはず
―――― 雨
鉄橋の影だけを残し
白く焼けたアスファルトは
一気に黒く染まって行く
なんとなく、スピードを上げ
ゴーグルをつけたマサルさんとボクは
体を低くして そこを通り抜けた