空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜
「 …一度
ボク、お見舞いに行った事があって
その時は… 会わずに帰って来たんだ
ただ、ご両親に聞いたお話では ――― 」
「 … 病名は? 」
―――― ボクは
それを言葉にするのが何だか怖くて
黒電話の横に置いてある
駄菓子屋で当たったメモ用紙を取って
その名前を、書いた
「 ―― ハザマさん
…これに効果のある薬はないらしいよ
"原因がそもそも判らない"って 」
「 … うん
ご両親も、泣いてらした
でも、――― よく、知ってるね?」
「 ――― ごめんくださいよ〜!! 」
「 あ、は〜い!!
裏のおじいちゃんだ
ちょっと、出て来るよ! 」