空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜





下町を出てから半日以上



サイトのトップを開くと
以前と変わらず、天気予報があって
明日の天気は 晴れ

"雲一つないでしょう"と
地球風のマスコットキャラが
フキダシ付きで、笑ってた



… 雲がなくなれば
"LostLove"たちは、降下して来る



その後 何が起こるのか
ボクにはわからないし
きっと誰も、そんな事は知らない





―――… さみしいし、暗いし
なんだがすごく、悲しくなって来る



ムダなことやってるのかな とか
そんなことは最初に
思わなきゃいけなかった事なのに





… スプレー缶を振りながら
ビショビショになった、頭も振る

スクランブル交差点の
真ん中まで走った





アドレス、ボクの名前

そして



――… 世界が滅亡しそうなこと




助かるかもしれない

…終わってしまうかもしれない



だけど、そんな時まで
一人ぼっちは淋しいから ―――


"一緒にいよう"



――――― はいつくばって





誰も教えてくれないから
伝えなければいけない事

思った事、考えた事も全部
スプレー缶の中身も

全部、全部道に、吐き出して行った




” ここに います。 ”





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