空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜







「 ―― ぉぃ?!!! 」





後ろから聞こえるマサルさんの
構内に響く声が遠い

改札口を飛び越え
長い階段を駆け登る

白線





ガチャリと開いた運転席


「 ――… 警笛? どこだ… 」



計器 ハンドル
闇雲にいじって、それを探す
それよりも、まず電気 ――――


「 … う ぅわっっ?! 」



ガコンと振動



「 ハザマくん?! 」



勝手に、走り始めた電車



――― か、勝手にじゃないや

ボクが多分
へんな所を押してしまって ―――





ドアから体を乗り出すボク



マサルさんも
階段をあがった所で
大口をひらき、驚きの表情

あわてて荷物を放り出し
動く電車のを追ってくる手に
必死になって 腕をのばした





「 ハザマくん!!あぶねえ!!! 」





< 160 / 206 >

この作品をシェア

pagetop