空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜
「 ―― ぉぃ?!!! 」
後ろから聞こえるマサルさんの
構内に響く声が遠い
改札口を飛び越え
長い階段を駆け登る
白線
ガチャリと開いた運転席
「 ――… 警笛? どこだ… 」
計器 ハンドル
闇雲にいじって、それを探す
それよりも、まず電気 ――――
「 … う ぅわっっ?! 」
ガコンと振動
「 ハザマくん?! 」
勝手に、走り始めた電車
――― か、勝手にじゃないや
ボクが多分
へんな所を押してしまって ―――
ドアから体を乗り出すボク
マサルさんも
階段をあがった所で
大口をひらき、驚きの表情
あわてて荷物を放り出し
動く電車のを追ってくる手に
必死になって 腕をのばした
「 ハザマくん!!あぶねえ!!! 」