空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜
声で、反射的に身を引くと
柱が、白い駅名を見せながら
鼻先寸前をかすって行った
走るマサルさん
進行方向を見ると
もうすぐホームが切れてしまう
「 ハザマくん!!ブレーキは触るな!!
――… 奥に行け!! 」
シワの深い顔が、ニヤッと笑って
スピードをあげた地下足袋
ボクはそのまま後ずさる
唇を尖らせ
ヒュンとひざを曲げた体は
白線ラインを踏み込んで
腕を交差し飛び込んで来た
「 どっ…
どうしちまった?!ハザマくんよ 」
「 す、すみませんでした! 」
「 ――… なんか、見つけたのか?! 」