空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜





声で、反射的に身を引くと

柱が、白い駅名を見せながら
鼻先寸前をかすって行った



走るマサルさん



進行方向を見ると
もうすぐホームが切れてしまう



「 ハザマくん!!ブレーキは触るな!!

――… 奥に行け!! 」





シワの深い顔が、ニヤッと笑って
スピードをあげた地下足袋

ボクはそのまま後ずさる



唇を尖らせ
ヒュンとひざを曲げた体は

白線ラインを踏み込んで
腕を交差し飛び込んで来た












「 どっ…

どうしちまった?!ハザマくんよ 」



「 す、すみませんでした! 」



「 ――… なんか、見つけたのか?! 」






< 161 / 206 >

この作品をシェア

pagetop