空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜
「 ハザマくん 」
部屋を出たところで
ボクは、駅長さんに引き止められた
ユウくんとアイちゃんは
マサルさんと先に自宅へ
"患者さんたちの、今後のことかな"
司令官室の地球儀に照らされ
一人 座りながら思っていた
「 飛行している"LostLove"が
『寄生木』化し始めている 」
「 ―――… ヤドリ、ギ…? 」
突然の、前置きがない
予想になかった、駅長さんの言葉
「 ああ
無人戦闘機は
"LostLove"のみを追撃する様
プログラムされている
… "LostLove"はそれに気付いた
ある国の戦闘機に寄生し、そのまま移動
その機体の、自国首都直上で停止
そのまま攻撃を受けて炸裂
機体とともに落下
現在、首都
及び広範囲に渡る周辺が
真っ白い荒野、廃墟と化した 」
「 ―――…… な… 」
「 …臨時地球政府は、緊急に撤収命令
同時に、我々も撤収
… どんなに便利で
強力な武器があったとしても
これでは『天に射る矢』みたいなものだ
―――… 完敗だよ 」