空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜
縁側から見える
まだ雲の濃い、青白くなって行く空
皆 "今日は、自分ちで寝るよ"と
顔を真っ赤にしたまま
肩を組み合い、フラフラと帰った
玄関先でユウくんが
"俺、ロボットに乗らなくていいの"と
一回 聞いていたけど
『 いいんだよ 』
そう言って 皆、笑ってた
この家に今いるのは、ボクとユウくん
そして アイちゃん
三人で、居間に布団をしいて
ボクが真ん中
川の字
ユウくん ―――
なにも言わなかったけど
相当に疲れていたらしく
うつぶせで、ふとんに沈み込むように
深い寝息をたてて、動かない
「 … ハザマさん 」
「 …… ん? どうした? 」
横から アイちゃんの声
振り返ると
うるんだ瞳が ボクを見ていた
「 ユウくんに会わせてくれて
…ありがとう 」