空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜







まだ涙の乾かないキミに
ボクは、とっておきの新品タオルを渡す





ティッシュは貴重品で
もう中々 手に入らないから

… そういえば
今の騒ぎが起こる前にも
ティッシュとか小麦とかが
急に値上がりした





ニュースでは色々と言ってたけど
今回の事、
もうわかってたのかもしれないな





「 す… すみません

か、感動しちゃって…



な… 何でハザマさん、黙ってたんですか?!



そしたら、私もっと服とか…! 」





「 ええっ?!充分かわいいよ?!


―― ね?!
ユウくんも、そう思うよね?! 」





タオルの空き袋を持ち
ホントにハラハラしながら
ボクは、彼の答えを待った



あまり女の子に、そういう事を
言わなそうな子だったりするから…





だけど



「 … うん かわいい 」






ボクまで真っ赤になりそうな微笑みで

彼は、その答えを、彼女にくれたんだ










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