空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜
雲の波間
…… 違う 花畑だ
砂漠の国の 青空みたいな
真上を向くほど、黒くなっていく空
ガラス越しの太陽は、長い 放射状の光
雲を養分にしているらしい
真っ白い花が、一面に咲いてて
そんな風景のど真ん中
… もうあんまり「木」には見えない
斜めになった、巨大な幹
丸く膨らませた、その中心には
赤い 脈動
無数に延びる枝は
昆虫の羽みたいに、大きく開いていて
その所々に、シダの種みたいな
赤い球が いくつも付いてる
根は ―――――
「 ――… 船を くわえ込んでる 」