空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜
「 まあ俺も、ウチのババアには
"妥協でケッコンしてやったんだ!!"
とか、口じゃ言ってるけど…
ちゃ〜んとアイツのイイトコ
全部知ってて
それで家一軒建てた稼ぎで
ユビワ買ってよ、渡したのさ
… だから何があろうが
お触れが届こうが
―― ここを離れる気はねえよ
ババアにせっかく、ばりあふりーか?
家中に手摺りとかつけてやったら
喜んでっからよ 」
「 …はい 」
「 まあ、"ろすとらぶ"だか
"らすとぶら"だか知らねえが
そんな世間じゃ、流行ってんのかい? 」
「 …はい
――― 直接は会えなかったんですが
アイちゃんのお見舞いに行った時にも
待ち合い室にも病室にも
若い子達がいっぱい … 」
「 なんかあれ思い出しちまった
" ♪草ぁ津〜の湯でも〜
お医者サマにも治せねえ〜 "って歌な 」
「 ―――… あ 」