空色新聞社 〜アイを叫ぶ15のボクら〜





ボクは

もう動かない券売機を、少し眺めて
どこに行こうか、少し考える






「 …ハザマさん、
電車、動いてないよ? 」



「 うん わかってるよ ユウくん 」




「 え… どこか
歩いて行くつもりなの?! 」




「 うん  そうなんだ アイちゃん 」






駅前商店街の シャッターが開き始めて

"おはようさん!"の
挨拶を交わす声を聞きながら
二つしかない改札の一個に
足を進めた








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